郡山女子大学

3.11ふくしま追悼復興祈念行事の制作・運営

Date2023.03.31

灯ろうにあかりを灯して哀悼の意を捧げる
「復興の灯火プロジェクト」が郡山駅前広場で開催

2023年3月11日(土)、東日本大震災から12年目を迎えるこの日、郡山駅前広場において、郡山女子大学が取り組む「復興の灯火プロジェクト」が開催された。
このプロジェクトは、郡山女子大学短期大学部と郡山市が連携して取り組んでいるもので、地域の伝統文化を活かしながら、震災の記憶を継承して新たな人と人とのつながりや、まちづくりにつなげようという活動だ。

この日製作する灯ろうは、郡山市に今から350年ほど前の江戸時代から受け継がれている伝統的工芸品「海老根伝統手漉和紙」を用いる。海老根和紙は一般的な紙と真逆の特性を持っていて、最初は黄みがかっており、時が経つにつれてだんだんと白くなることから、生きている紙「生紙(きがみ)」と呼ばれる。
「海老根和紙ミニ灯ろうづくり体験」ブースでは、この地域色豊かな和紙を使って、訪れた市民に自由に絵付けを体験していただいた。この日は、福島県県中地方振興局主催の追悼復興祈念行事と同時開催していたことから、「オリジナルキャンドルホルダー」制作も行われ、多くの親子が思い思いの絵を描いていた。

日没、皆の想いを込めた灯ろうとキャンドルに火が灯され、和紙のぬくもりと柔らかなあかりに会場が包み込まれた。
この灯火がどうか、あの日犠牲になった誰かの大切な人へ届きますように。
夜空にゆらめく灯ろうのあかりを見つめながら、会場に訪れた人々の想いがひとつになったことを感じる一日となった。

[復興の灯火プロジェクト]
https://fukkou-no-tomoshibi.org/

「海老根和紙ミニ灯ろうづくり体験」ブースでは学生たちからプロジェクトの紹介も。
「オリジナルキャンドルホルダー制作」ブースは多くの親子連れが訪れた。
「絆」を花言葉に持つ「ハマヒルガオ」をモチーフにしたキャンドルレイアウト。
灯ろうのあかりのもと、『花は咲く』などのヴァイオリン演奏も披露された。
幻想的なあかりに包まれた郡山駅前広場。